永久脱毛は、毛根を破壊することでムダ毛を永久的になくす方法です。最近では男女問わず多くの人が永久脱毛をしていますが、その仕組みや効果、痛みなどについてよく分からない方も多いのではないでしょうか?この記事では、本当に永久に毛が生えてこなくなるのかはもちろん、永久脱毛の仕組みや効果、痛みについても詳しく説明します。永久脱毛を検討されている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
永久脱毛の仕組みとは?

永久脱毛の仕組みは、毛根を破壊することでムダ毛をなくすというものです。具体的には、レーザーや光を用いて毛根に熱エネルギーを与え、毛根にダメージを与えます。このダメージを受けた毛根は再生ができなくなり、毛が生えてこなくなるという仕組みです。しかし、毛根は成長サイクルに応じて成長と休止を繰り返しています。そのため、一度の施術では全ての毛根を破壊することができず、複数回の施術が必要とされています。
永久脱毛の方法

永久脱毛にはいくつかの方法がありますが、それぞれ特徴が異なります。
光脱毛 (脱毛サロン)
光脱毛は、毛根に光を照射して熱を加えて破壊する方法です。光脱毛機から発射された光は、毛根に吸収され、熱エネルギーに変換されます。理論としてはこの熱エネルギーによって、毛根にダメージを与え、ムダ毛が生えにくくなるのです。光脱毛は、レーザー脱毛よりも痛みが少なく、施術時間も短いのが特徴です。その代わり、効果はレーザー脱毛よりも弱くなっています。
光脱毛は主に脱毛サロンやエステで行われています。脱毛サロンやエステは医療機関ではないので、医療行為はできません。レーザー脱毛は医療行為なので、脱毛サロンやエステではレーザー脱毛ではなく光脱毛が行われています。光脱毛には光(フラッシュ)方式やIPL脱毛、SHR脱毛などがあります。
最初に結論を言ってしまうと、光脱毛はレーザー脱毛に比べて力が弱く脱毛も一時的なものになります。個人差はありますが、再び毛は生えてきます。まずはその点を覚えておきましょう。
光(フラッシュ)方式
光(フラッシュ)脱毛は、クリニックのレーザー脱毛よりも出力を控えたアプローチです。医療レーザーと同じ原理で、メラニン色素に反応して毛母細胞に影響を与え、毛の再生を制限します。多くの脱毛サロンで提供されていますが、クリニックの脱毛に比べて出力が低いため、脱毛効果は劣り、施術間隔も長くなる傾向があります。
欠点として、光(フラッシュ)脱毛はメラニン色素に反応するため、日焼けした肌やほくろの部分には照射できません。また、メラニン色素の薄いうぶ毛や白髪などには反応しないため、脱毛できないという欠点があります。
IPL(インテンス・パルス・ライト)脱毛
IPL(インテンス・パルス・ライト)脱毛は、光(フラッシュ)脱毛と同じ原理を採用しており、特殊な光を毛根のメラニン色素に照射し、その光の作用によって毛を減少させる方法です。この方式は光(フラッシュ)脱毛の中で一番の主流となっており、多くの脱毛サロンで提供されています。またフォトフェイシャル治療にも使用されることから、美肌効果も期待できる特徴を持ちます。
上記の光(フラッシュ)脱毛と同じく、IPL脱毛もメラニン色素に反応するため、日焼けした肌やほくろの部分には照射できません。また、メラニン色素の薄いうぶ毛や白髪などには反応しないため、脱毛できないという欠点があります。
SSC(スムース・スキン・コントロール)脱毛
SSC(スムース・スキン・コントロール)脱毛は、特定のジェルに含まれる抑毛成分と光の相互作用を活用する脱毛方法です。光をジェルに照射してジェルを皮膚の深層に浸透させます。浸透したジェルの抑毛成分が体毛に影響を与え、毛の成長を抑制することでムダ毛を生えにくくします。
SSC脱毛の魅力は、肌に対する優しさです。クリプトンライトと呼ばれる穏やかな光を使用するため、痛みや火傷のリスク、肌荒れの懸念が少なくなります。その代わり、効果はゆっくりと現れます。サロン通いを中断すると、ムダ毛がすぐに再び生えてくる可能性が高まります。SSC脱毛は、永久脱毛というよりむしろ毛を細くするための脱毛として捉えるほうが適切で、サロン自体もこのような説明を行っている所が多いようです。永久脱毛としての効果を期待するとガッカリするでしょう。
SHR(スーパー・ヘア・リムーバル)脱毛
SHR(スーパー・ヘア・リムーバル)方式は、メラニン色素ではなく毛を生やす司令を出す器官(バルジ領域)に持続的な熱を供給してダメージを与え、毛の再生を妨げる脱毛方法です。
バルジ領域とは、最近の研究によって新たに発見された組織です。毛を生成する毛乳頭に指令を送り、発毛を促す役割を果たしています。このバルジ領域を損傷させることで、毛母細胞や毛乳頭を破壊せずに、発毛の指令を遮断することが可能です。新しい医療脱毛の理論では、バルジ領域にダメージを与えることで永久脱毛が達成できるとされています。
SHR(スーパー・ヘア・リムーバル)方式は肌にダメージを与えず、痛みの心配が少ないのが特徴で、毛周期や肌の色、毛の色に影響されず施術できます。エステサロンの中には同時にRF(ラジオ波)を使用して美肌効果も提供する場合も増えています。ただ、他の脱毛方式に比べると採用しているサロンが少ないのが現状です。
レーザー脱毛 (医療機関)
レーザー脱毛は、毛根にレーザーを照射して熱を加えて破壊する方法です。レーザー脱毛機から発射されたレーザーは光脱毛と同様に、毛根に吸収され、熱エネルギーに変換されます。この熱エネルギーによって、毛根が破壊され、ムダ毛が生えてこなくなるのです。理論自体は光脱毛と同じですが、その効果はレーザーの方がはるかに上回っています。
光脱毛と大きく異なる点は、医療機関のみで行われている点です。法律では、レーザー光線や強力な光エネルギーの使用による皮膚に直接影響を及ぼす行為は「医療行為」に該当します。従って、脱毛サロンの「レーザー脱毛」が本物のレーザーを使用している場合、法的に問題が生じる可能性があります。もしくは、「レーザー脱毛」ではない可能性があります。
また、レーザー脱毛は高出力の機器を使用することによって、光脱毛では不可能だった毛母細胞の破壊を可能にしています。毛母細胞の破壊によって毛の再生率が著しく低下し、医療分野における「永久脱毛」が可能となっています。
このように、レーザー脱毛は光脱毛よりも効果が高いという特徴があります。ただし、メラニン色素に反応するという光脱毛と同じ原理のため、日焼けした肌やほくろの部分には照射できません。また、メラニン色素の薄いうぶ毛や白髪なども脱毛できません。
ニードル脱毛
ニードル脱毛は、元々逆さまつげの治療として生まれました。ニードル脱毛は毛穴に特別な針を使用して電流や高周波を流し、毛根や毛乳頭を破壊するという特異な脱毛手法です。この手法により施術された毛穴からは、ほぼ確実に毛が再生しなくなるため、永久脱毛の可能性があります。ニードル脱毛は別名「電気脱毛」とも呼ばれることがあります。一度破壊された発毛組織は回復せず、新しい毛を生やす能力を失うため、効果的な脱毛が可能とされています。
ニードル脱毛は他の脱毛法とは違って施術したその瞬間に毛が抜け落ちるため、すぐに効果を実感できます。また、メラニン色素などに反応する光脱毛やレーザー脱毛とは異なり、一つ一つの毛穴に直接針を刺して施術するので、日焼けしていても施術を受けることができます。
ただニードル脱毛はレーザー脱毛よりも痛みが強く、施術時間も長くなるのが欠点です。費用も高額になるので、注意が必要です。私は痛みが怖すぎてレーザー脱毛にしました。
永久脱毛の効果(永久に毛が生えてこなくなるのか)

「永久脱毛」という言葉ですが、文字通りであれば「永久に毛が生えてこなくなる」という意味だと思いますよね?しかし実際は違います。正確に言うと、
を指します。
つまり、完全に毛が生えてこなくなるわけではありません。施術後に一部の毛が再生することはありますが、その本数や太さは大幅に減少し、時間とともに薄くなっていく傾向があります。また、施術を繰り返し行えば、より効果的に毛を抑制することができます。もちろんその効果は人によって異なります。なので、「永久的になくす」という表現はあくまで一時的なものであることを理解しておく必要があります。紛らわしいですよね(;^ω^)
永久脱毛の痛み

永久脱毛は痛みを伴う施術ですが、最近の技術の進歩により、痛みを軽減することができるようになりました。施術時にはレーザーや光の熱を感じることがありますが、麻酔クリームや冷却装置などが使用され、痛みを和らげる工夫がされています。
先ほど解説した光脱毛やレーザー脱毛、ニードル脱毛の痛みをまとめると、以下のようになります。
- 光(フラッシュ)方式:光脱毛は一般的に軽度な痛みを伴うことがあります。痛みは脱毛機器や施術者によって異なりますが、ピリッとした熱感やチクチク感があることがあります。通常、我慢できるレベルの痛みとされています。
- IPL(インテンス・パルス・ライト)脱毛:IPL脱毛も光脱毛の一種ですが、光のエネルギーがより幅広いスペクトルで発せられるため、痛みも個人差があります。ピリッとした感覚や微細な熱感を感じることがあります。
- SSC(スムース・スキン・コントロール)脱毛:SSC脱毛は光脱毛の一種ですが、他の光脱毛に比べて一番痛みが少ないとされています。
- SHR(スーパー・ヘア・リムーバル)脱毛:SHR脱毛は光脱毛の一種で、連続的な光パルスを使用して施術を行います。痛みは他の光脱毛よりも軽減されるとされており、チクチク感や軽い熱感が主に感じられます。
- レーザー脱毛:レーザー脱毛は光よりも強力なエネルギーを使用するため、一般的に光脱毛よりも痛みを感じることがあります。レーザー脱毛の痛みはピリッとした感覚や軽いヒリヒリ感として表現されることがあります。
- ニードル脱毛:ニードル脱毛は電気針を毛穴に挿入し、毛根に電気エネルギーを送る方法です。痛みは比較的強いとされており、針が皮膚に刺さる感覚や挟まれるような感覚を感じることがあります。
これらの脱毛方法による痛みの感じ方は、施術の頻度や個人の感受性によっても異なる場合があります。痛みを最小限に抑えるためには、施術前にクリニックやサロンの専門家と相談し、適切な脱毛方法を選ぶことが重要です。
私はレーザー脱毛を経験しましたが、担当の方からは「輪ゴムでパチンと弾かれるような痛み」と聞かされていました。たしかに「パチン」という感じでしたが、部位によってはそのパチンの威力が凄すぎてとんでもない痛みでした。ケガなどをして病院に行くと、「あなたは痛みに強い」といつも言われる私ですが、内ももやVIOのレーザー脱毛は正直我慢するのも大変なほどの痛みでした。痛みを少しでも軽減するために冷やしながらやっていただきましたが、それでもかなりの痛みでした。
痛みを耐えるのは結構大変です。1回だけならともかく、レーザー脱毛は何回か通うことになります。痛いのを我慢する自信のない方は正直に担当の先生に伝えましょう。塗り薬の麻酔などもあるようなので、私もいつかまたレーザー脱毛をする際は絶対に麻酔を利用したいです。
永久脱毛のメリットとデメリット

永久脱毛のメリットとしては、なんと言ってもムダ毛の自己処理の手間や時間を省くことができる点でしょう。夏場はわき毛の処理など面倒ですが、その手間がなくなります。これは本当にラクですよね。剃り忘れなどもなくなるので、毎日安心です。また、毛がなくなることによって肌が綺麗になり、自信を持って肌を見せることができます。
一方、永久脱毛にはデメリットも存在します。一番気になるのは「費用がかかること」でしょう。どの部位を脱毛するか、どの脱毛方法を選択するかなどによって金額は異なりますが、後述するように決して安くはありません。
また、施術は5分や10分といった感じにすぐに終わる訳ではない上に複数回受ける必要があるため、時間や日数がかかります。脱毛範囲などによって1回の施術にかかる時間は異なりますが、私の場合は腕や脚など全身やりましたが、長い時は2時間近くかかりました。その施術も1回行けば終わりではなく、毛の生え変わりのサイクル「毛周期」に合わせて複数回行く必要があります。私の場合は半年以上通いました。こうやって考えると、結構時間はかかります。
そして永久脱毛と聞くと一生毛が生えてこないものを想像するかもしれませんが、実際には完全に毛をなくすことはできません。特に光脱毛の場合は、永久に毛が生えてこないと思って受けるとガッカリすると思います。レーザー脱毛を受けた経験から言っても、必ず生えてきます。繰り返し通い続ければもしかしたら完全に生えてこなくなるのかもしれませんが、こればかりはなんとも言えませんね。
永久脱毛の費用
永久脱毛の費用は、施術する部位やクリニックによって異なります。一般的には脇やヒザ下などの部位であれば、数回の施術で効果が得られる場合が多いです。費用の目安としては、全身脱毛(5回)で15~20万円程度が平均的な価格帯のようです。全身脱毛+VIOだと20万円前後です。
ただし、これはあくまで一例であり、実際の費用はクリニックによって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。また、一括での支払いだけではなく、今はほとんどのクリニックが分割での支払いに対応しているので、その点もしっかりと確認しておきましょう。
永久脱毛の注意点
ここまで色々と永久脱毛について見てきましたが、永久脱毛を検討される方は以下の注意点を押さえておきましょう。
- 施術を行うクリニックの信頼性や実績を確認すること。
- 施術にかかる時間や回数、効果の見込みをしっかりと確認すること。
- 施術前に医師と相談し、自分に合った方法を選ぶこと。
- 施術後のアフターケアやメンテナンスについても詳しく調べること。
以上が、永久脱毛の仕組みや効果、痛み、メリットとデメリット、費用、注意点についての詳細な解説となります。いかがでしたでしょうか?永久脱毛を検討されている方は、これらの情報を参考にして、自分に合った施術を受けていただきたいです。できれば周りで永久脱毛をされたお友達がいれば、色々聞いてみるといいでしょう。そうすることによって少しは心配や不安が取り除けるかもしれません。
どんな選択をするにしても自分の身体に合った方法を選ぶことが大切ですので、ぜひ慎重に検討してくださいね。